印欧語の起源はおそらくアナトリア半島との分析(ただしベイジアン系統地理学的アプローチによる)
BBC News - English language 'originated in Turkey'
現代の印欧語の起源は約9000年前のトルコ付近にあるとの説がニュージーランドの研究グループにより発表された。論文はMapping the Origins and Expansion of the Indo-European Language Familyというタイトルでサイエンス8月24日号に載る。黒海近辺のステップから6000年前に生じたとする仮説と、8500~9000年前のアナトリア半島であるという説の2つ、いわゆるクルガン仮説とアナトリア仮説のうち後者をサポートする結果が得られたというお話らしい。
論文の概要によれば、古今の印欧語族に属する言語103つの基本語彙をもとにBayesian phylogeographic法を適用してファミリーツリーを作り上げてテストした結果、クルガン説よりアナトリア説の方がより確からしかったという。また、出発点も推測されるタイミングもアナトリアを起源とする農業の伝播モデルとよく一致しているとか。
反論として、BBCの記事中ではヘルシンキ大のPetri Kallio教授による指摘――車輪の類似性により、分岐は車輪の発明後、すなわち5000年前である可能性――が紹介されている。スラヴ語系ではコロなんとかみたいな音になるのでなんとなく愛らしい。
メキシコのTVクルーを装って700万ドルを運ぶ車、ニカラグアで押収される
BBC News - Nicaraguan police seize $7m from fake Mexico journalists
水曜、ホンジュラスとの国境近辺で6台のバン(いくつかはメキシコのテレビ局であるTelevisaのロゴをつけている)に分乗した18人が拘束された。Aminta Granera警察署長によれば、車のうち3台から大量の現金が見つかったという。現在インターポールと共に犯罪組織とのつながりを調査中とのこと。
彼らは昨年アルゼンチンのミュージシャン、Facundo Cabralを殺した人物の裁判を報道するため移動していると主張したものの、拘束が報じられるやいなやTelevisaから即座に否定の声明を出されてしまった。首都のメキシコ大使館により何人かはメキシコ国籍であることが確認されたが、そのうち1人はDurango州の警官だった。
Facundo Cabral殺害事件について
日本語版Wikipediaにも記述がある。
7月9日早朝、次のニカラグアでのコンサートに向けてホテルから空港へ向かった。(中略)午前5:20空港への途中で3台の武装した車に襲われ死亡した。かれの乗ったSUVには数十発の弾丸が打ち込まれ、その内の8発が彼の命を たった。犯人が乗り捨てた車には自動小銃AK47と防弾チョッキが残されていた。
英語版には、コロンビア当局がAlejandro Jiménezなる人物を暗殺の背後にいたとして逮捕したと2012年3月にアナウンスした旨が記されている。報道はスペイン語圏メディアに偏ってるっぽい感じだけど、在グアテマラ日本大使館のウェブサイトにもちょっと記述がある(2012年3月分。何故かpdfファイルのタイトルは2009年10月だ)。それによるとシナロア・カルテルの連絡役を務めていたほかコロンビアのカルテルを率いるカジェ・セルナ兄弟兄弟に支援を受けるなど、麻薬カルテルとのつながりが強い人物であるらしい。逮捕時には約45万ドルと多額の現金を所持していたという。コスタリカ国内でも資金洗浄に携わった疑惑があるが、グアテマラで裁くために移送されたとある。
逮捕地の名前はチョコ県ソラノ湾内プンタ・アルビタとあるが、これアルディタ(Punta Ardita)なのではないかという気がする。
プンタ・アルディタ(punta=英語で言うところのpointなので、おそらく山か岬なのだろう)自体ではないけど、チョコ県ソラノ湾の写真がいくつか見つかったのでご紹介。エコツーリズム関連の写真に偏ってるがまあしょうがない。
GAP089によるColombia_08_Nuqui_Sept2011_018 (CC BY-NC-SA)
同じくColombia_06_EcoLodge_Posadas_Nativas_Sep t2011_015 (CC BY-NC-SA)
TioTigreによるEl Valle Chocó (CC BY)
同じくEl Valle Chocó (CC BY)
同じくEl Valle Chocó (CC BY)
同じくEl Valle Chocó (CC BY)
同じくEl Valle Chocó (CC BY)