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SANEDOME jotdown

大体週休一日

Irish Aid、高度過ぎるウガンダ政府高官の支援金詐取に遭う

 23日の記事。ウガンダの政府高官が4つの政権に跨って計1200万ユーロの支援金をだまし取っていた事実について。

Ugandans 'colluded in aid fraud'

 非公認の口座に転送されていたIrish Aidからの400万を始め、ノルウェー、デンマーク、スウェーデンに対しても搾取した金を返還するとの誓約が既にウガンダ政府から得られている。しかし、約500万がfraudulently approvedな送金により行方不明であるという。レポートの結論では寄付側と受け取る側双方のルーズさが詐欺を容易にし、また発見を遅らせたと記される一方、犯人側に高度な共謀関係による下準備が存在したために予測は困難だったともされている。

 この大規模で巧妙な詐欺の最終的な受益者が誰であるかは未だ分かっていない。だまし取られた金は2011年12月にCrisis Management Accountと銘打たれ、Bank of Ugandaが管理している元休眠口座(実質ウガンダの首相オフィスが管理)へと移されたとされる。振り込まれた金はすぐに偽造された署名、偽の領収書、でたらめなサプライヤーなどの手段で引き出された。しかし、現首相のPatrick Amama Mbabaziは一切詐欺の存在を感知しておらず、したがって不正に受け取られた金を入手していないと主張している。現在政府高官2人が拘束され、17人が無給の停職状態である。

 アイルランド側でもトラブルを発見・対処する能力を高めるべく、プログラムの運営・監督・管理の見直しが行われるべくスタッフに指示した旨をEamon Gilmoreが述べた。不正に取られた資金がIrish Aidに返ってくるまでは数カ月かかる見込みであるという。

日本の場合: 送ったことあるかな、直接はないな、でも間接的にはあるかも

 oh…と思いながら日本語圏での報道ぶりをgoogleニュースで検索してみても何も出てこない。はいはいいつものいつもの。

 こんな広報文が目に入ったりはした。

日本赤十字社:平成24年度「海外たすけあい」寄付金募集 12月1日(土)~12月25日(火) - 共同通信PRワイヤー47NEWS(よんななニュース)

3. 保健・衛生分野等における支援 2億4,000万円
予防できる病気や治せる病気でいのちを落とすことがないように、医療・保健・衛生分野で知識の普及、生活環境の改善などを支援します。
主な対象国:ケニア、ウガンダシエラレオネミャンマーカンボジア、など。

 やってますな。

 ポイントサイトでの寄付で数百~数千円払った程度だけど、気になるので日本赤十字社のウェブサイトでは今回の件について何かあるだろうかと思って見てみるなどした。でも、ざっと今トップページに見えるプレスリリース類には何もない。

 url絞り込み検索ではこんなのがあった。11年秋の報告。

【日本赤十字社】寄付・献血・ボランティア|ウガンダ母子保健事業の中間評価を実施して

 日本からの医師派遣、グッズ配布、木の下に座ってグループディスカッション…と、これだけ見ると政府の秘密口座にお金が流れる機会は少なそうに見える。見えるけど…うーん…ちなみに外務省のページにも特に関連しそうなお知らせはない。

先月末ごろにはすでに知られていた

 一瞬、アイルランド時間で金曜に発覚→日本では既に土曜に差し掛かってるので取り上げられないみたいな流れかなーと思ってしまったものの、実際のところさらにニュース検索してみたら先月末の記事がいくらか出てきた。このころ発覚したのかしら。

Dictated By The Past

 シャレオツなタイトルの記事は10/27日付。独立国としてのウガンダのこれまでの歩みについてごく軽いおさらいと、北部の反政府軍、そして変な意味で悪名高くなってしまったJoseph Konyについて。失われた400万ユーロはもし正当に使われていれば、この紛争で荒れた地域の支援に充てられるはずだった。

Culture mired in corruption slowly yields to forces of fragile democracy

 11/9の記事。前半はもう少し細かい&現地目線な紹介、後半から事件の話題とあちらの反応という感じ。政治批判への締め付け、反同性愛法案、産業と住民らの上がりつつある学歴のミスマッチ、整備されていない道路、尽きることのない腐敗などネガティブな面に触れつつも、全体的に「自らの足で荒廃から抜け出しつつあるウガンダ人」というトーンで、なんというかアイリッシュタイムズの優しさを感じる。

The misappropriation of €12 million in foreign aid unveiled by Uganda’s auditor general has been front-page news here since the scandal broke two weeks ago.

とあるので、大体その辺の出来事なんだろう。

Newspaper reports on the latest “donor crisis” sit alongside articles on corrupt school officials and the latest update on a recent “ghost pensioners” scandal, which saw millions in public funds paid to fictitious pensioners.

 ウガンダにも非実在高齢者問題が…!!

Uganda was the second-largest recipient of Irish Aid funding last year after Mozambique, getting €33 million of Irish money distributed both directly to government and through NGOs and other agencies.

 全体の金額と、アイルランド側にとっての位置付けへの言及。

Domestic political pressure on president Yoweri Museveni looks set to continue, with more details expected to emerge when the auditor general’s report goes to parliament next week. A separate criminal investigation may also deliver results in the coming weeks – a relatively short time by Irish standards.

 いつもより比較的分かりやすいアイリッシュジョーク(自虐)なども挟みつつ。

A significant proportion of Ireland’s foreign aid to Uganda is already distributed through NGOs such as Goal and Trócaire, as well as organisations which are trying to foster business development and economic growth in the country. Irish organisation Traidlinks is one such body working with businesses to develop private-sector activity in the country.

 3300万のうち400万じゃない方はどのように分配されているか。もちろん政府以外の集団によるに決まってるんだけど、具体的に様々な団体名が出ていて参考になる(今回の事件とは直接関係しそうにないけど)。

 現地の情報と言えば、アイルランド政府の対応についてのリアクションは主に2種類であると述べられている。すなわち、素早い一時停止の決断に対する称賛と、腐敗しきってることなんてニュースを見れば即分かるのに何故政府を通じた支援に固執するのかという疑問である。末尾ではアイルランドの対外支援政策に起こりつつある変化、「貿易の相手としてのアフリカ」へのシフトについてちらっと触れられている。あとは毎度の、支援で暮らすことに慣れてしまったアフリカ人とか。

 まあ、これでウガンダのAuditor Generalが出したレポートが10月後半に話題になったことが分かったので、後はもっと色々な報道ソースを探すことができる。多分(別にアイリッシュタイムズしか報道してない訳ではないけども)。多分続く。